【簿記1級合格体験記】難易度・勉強時間・勉強方法・合格率は?

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日商簿記検定1級に合格しました(3度目の受験)!!

簿記の知識・経験ゼロからのスタートで約1年半で取得することができました。

1級合格への道は想像以上に難易度が高く思ったより苦労しましたが、その分合格した時の喜びは非常に大きかったです。

とはいえ私自身、簿記一級を目指して勉強しているときには学習方法に悩んだり、迷ったり、不必要な教材に手を出したりと多少の遠回りをしてしまいました。

そして無事合格した今だからこそ言える、「あれはやってよかった」「あれは無駄だった」と思えることもあります。

今回は日商簿記1級検定に興味がある方向けに、ざっくりですが簿記初心者の社会人(←私のことです)が日商簿記3級から1級取得するまでの約1年半間の勉強方法・工程を紹介します。

我ながらかなりの最短時間で合格できたと自負しています。1級合格を目指されている方の参考になれば幸いです。

日商簿記1級の難易度・合格率はどのくらい?

一般的に「簿記1級は難関資格」というイメージがありますが(というか難関です)、具体的に日商簿記1級の難易度とはどのくらいのレベルなのでしょうか。

日商簿記検定を運営・実行している日本商工会議所のサイトによれば、簿記1級取得に必要とされるレベルは

公認会計士、税理士などの国家資格への登竜門。合格すると税理士試験の受験資格が得られる。極めて高度な商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算を修得し、会計基準や会社法、財務諸表等規則などの企業会計に関する法規を踏まえて、経営管理や経営分析ができる。大学等で専門に学ぶ者に期待するレベル。
引用:日本商工会議所公式サイト:簿記1級のレベル

と記されています。はい、結構難易度高いです。

実際過去の合格率を見てみると特に近年は10%を切るほどの難関資格となっています。

簿記1級の試験は年に2回しか実施されないのですが、2回の試験で合格者1,00人強程度しかいない狭き門です。だからこそ1級を取得する意義があるとも言えます。

2級程度なんて真面目に勉強すればはっきり言って誰でも合格できるくらいのレベルですし、実際に合格者は世の中にたくさんいるわけですから大して評価されません。

1級は全然レベルが違います。就職にも必ずプラスにもなる強力な資格です。

・H25~H29の簿記1級合格率一覧表

受験者数合格者数合格率
145(H29.11.19)10,675名487名5.9%
145(H29.6.11)9,064名626名8.8%
144(H28.11.20)11,062名783名9.3%
143(H28.6.12)9,845名846名10.9%
141(H27.11.15)11,791名873名9.6%
140(H27.6.14)10,361名716名8.8%
138(H26.11.16)12,882名877名8.8%
137(H26.6.8)11,095名847名9.7%
135(H25.11.17)14,330名1,153名10.4%
134(H25.6.9)12,902名984名9.7%

チャンスは年に2度 日商簿記1級の試験日

年に2回しか行われない1級の試験。一度落とすと次の試験が半年後となりその間モチベーションを保つのが難しかったりします。私自身不合格の通知をもらったあとはしばらく勉強サボってしまいました。

難易度の高い資格検定ではありますが、数年掛けて合格すればいいやと言う考えではダラダラと行ってしまう可能性があるので、一発合格するくらいの勢いで勉強したほうがいいです。

簿記1級は独学で合格可能か?

とりあえず簿記1級の難易度はかなり高いことがわかりました。ではその簿記1級ですが独学で合格可能なものなのでしょうか?それとも学校に通うべきでしょうか?

結論から言うと「簿記1級は独学での合格はかなり難しく、学校に通ったほうが効率的に最短の勉強時間で合格できる」と断言します。

独学でも時間さえかければ合格できるかもしれませんが明らかに非効率で遠回りすることになります。2級までなら本屋でテキストを買ってきて独学で勉強すれば誰でも合格できます。

しかし、1級レベルになると全く別次元の難易度になります。試験範囲はとてつもなく広く論点も多く個人で市販のテキストを使って全てカバーすることは難しいです。

学校をおすすめする理由

その点資格学校には長年培ってきたのノウハウがあります。効率的に勉強を進めるためには独学より絶対にスクールに通ったほうが結果的には合格への近道になります。本気で簿記1級合格を目指すのであれば絶対に学校に通うべきです。講座受講費も安くありませんが先行投資だと思ってください。先に投資してさっさと資格取得すれば転職・資格手当・昇給等ですぐ回収できますから。

それから学校に通うと友達ができるという利点もあります。一人で資格試験に臨むって結構辛いもんで、同じ目標を持つ仲間がいるってのはかなり重要です。わからないことがあればお互い教えあったり情報交換したりと色々と助けられることがあります。

ちなみに私は簿記の勉強を始めるにあたってクレアールという資格学校に入学しました。他にもLECや資格の大原などの大手学校もありますが、クレアールは他校に比べて講座料金が安かったのと「非常識合格法」とかいう怪しい文言に惹かれて入校しました(実際は全然あやしくなかったです)

自分が選んだ講座はライブ講義を受けるのではなく、実際に行われた講義を録画したDVDを視聴するというコースを選びました。そのほうが受講料が安かったという点もありますが一気に講座を受講することができるという利点があったからです。

ライブ講座は予め日程が決められているので、その日程に従ってしかカリキュラムがすすみません。その点録画DVDなら1日で数日分のDVDを視聴することもできるのでどんどん進めることができます。

自分が1年半で合格できたのもこのスタイルでどんどん学習を進めていったのが大きな要因だと考えています。

いまはどの学校もスマホやパソコンでも受講できるWEB学習システムがあるので、あえてDVD講座を選ぶ必要もないでしょう

では以下3級から1級取得までの道のりを簡単に記します。




簿記3級合格までの道のり

簿記3級ははっきり言って楽勝です。出題範囲も限られているので1週間くらいで3級の講座を一気に視聴した後は、後はひたすら過去問を解きまくりました。

ただし試験自体は簡単ですが簿記3級をしっかりとマスターしておくのは後々の勉強の為にもめちゃくちゃ重要です。

3級という基礎の上に2級、1級と乗っかかってきます。基礎の基礎が理解できていないと後々変なところで躓きますから100点を取るくらいの勢いで勉強しときましょう

目安としては3級の勉強は1か月くらいで終わらしたいところです。ちなみに過去問集に関してはネットスクール出版の過去問が断然おすすめです。他社の過去問集と比較しても解説が丁寧でかなりわかりやすいです。

簿記2級合格までの道のり

2級になると「商業簿記」に加えて「工業簿記」も勉強する必要が出てきます。原価計算等3級にはなかった物が出てきますが、かといって2級でもめちゃくちゃ難しいことを勉強することはないのでそんなに心配する必要はありません。

逆に2級を勉強していて全く楽しくなかったり、内容が全然理解できない場合は簿記に向いていないということかもしれません。

2級の講義は1か月以内に全部視聴しておきたいところです。そのあとは過去問を2か月くらいにわたって繰り返し解くといった勉強の流れで、2級の勉強には3か月くらいかければいいところでしょう

2級まではちゃんと勉強すれば誰でも合格できます。難易度も大して高くはないので独学で大丈夫です。

簿記1級合格までの道のり

私の場合、簿記の知識ゼロから2級習得まで半年でなんとかいけました。普通に真面目に勉強すれば多分誰でもイケるのではないでしょうか。

3級・2級は1発で合格しましたが、さすがに1級は一発合格とはいきませんでした。2回落ちて3度目の試験でギリギリ71点で合格でした。

とは言えフルタイムで仕事をしながら簿記の知識ゼロから簿記1級の合格まで1年半ちょっと、われながら短い期間で合格できたと自負しています。

1級になると2級とは比べ物にならないほど試験範囲が広く難易度も相当上がります。やるべきこと、覚えるべきことが断然違います。

感覚的には2級の学習量の10倍くらいあると言っても多すぎじゃないかもしれません。講義を消化するにも時間がかかるでしょう。働きながらであればちょっと頑張って3~4か月以内で全てのテキストと講義を終了したいところです。

ひたすら過去問を繰り返し解き続ける

講義を終えた後にやるべきことは3級・2級の時と同じです。繰り返しひたすら過去問を解き続けることです。ほんとこれに限ります。

最低でも過去5年分くらいの過去問を手に入れたいところです。1級レベルの試験になるとめちゃくちゃ難易度が上がります。

初めて1級の問題にチャレンジした時は笑っちゃうくらいわけわかりませんでした。時間も全然足りませんでした。

過去問を解いて解答を読んでも理解できないところもあるでしょうが、それでも何度も同じ問題を繰り返し答えを暗記してしまうくらいまで解いてください。出題傾向を知り問題を解く方法やパターンをマスターするのが簿記1級合格への近道です。

仕分けは何も考えなくても反射的にできる程度でないとダメです。暗記科目も思い出す程度のレベルではダメです。迷わず企業会計原則がすらすらっと口をついて出てくるくらい暗記しないといけません。

1級になると時間との戦いという側面も出てきます。当日の試験時間配分をどうするかという重要な判断や捨てる問題・落としてはいけない問題の判定などは過去問をひたすら解いてトレーニングしておきましょう。

スクールに通っていれば模擬試験が行われると思うので、そういった試験はできるだけ受けるようにしましょう。

あとは運の要素もあります(←意外と重要)。自分の苦手な範囲の出題があれば落ちて、得意な範囲が出れば合格といったことがあるかもしれません。そんな時は3回くらい受験すれば3回に1回は得意な範囲が出るでしょうからそれを狙って連続受験していれば合格する確率もアップします。

私は1級の勉強中に2回落ちた時点でモチベーションがいったん落ちてしまい、数ヶ月間勉強をストップしてしまったことがありました。それでも一念発起して再受験したら3回目の受験で超ギリギリの71点で合格。ギリギリラインでも合格は合格です。

あの時諦めずに勉強を再開してよかったです。皆さんも勉強に疲れて途中で諦めたくなることがあるかもしれません。でもそこで諦めたらおしまいです。「日商簿記1級の勉強をしていました」という事実は評価されません。評価されるのは「日商簿記1級合格」という事実だけです

まとめ

簿記検定だけでなくあらゆる合格体験本に書かれていますが、結局資格試験攻略の近道は基礎をしっかりと勉強した上で過去問を繰り返し解きまくることです。

目的は試験に合格することですから余計なものには手を出さずに、学校のカリキュラムに従ってそれに集中して学習していくのが一番の合格への近道といえます。

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