自転車事故で不幸にして死亡するひとの数は年間に約600人弱(参考:警察庁統計データ)。
1日あたり1.6人が亡くなられている計算です。これは事故後24時間以内に死亡した人の数なので実際の数はもっと多いと考えられます。
そしてその死因となった部位のワーストワン・実に64%を占めるのが「頭部」。胸部圧迫でも全身打撲でも無く頭部損傷なのです。事故のはずみで頭をアスファルトや縁石・車の車体に打ち付けて亡くなる事がほとんどなのです。
いつ起きるかわからない自転車での交通事故。子供の保護者は乳幼児にかぎらず、小学生・中学生であっても自転車に同乗するときや乗せるときは必ず自転車用のヘルメットを着用させるようにしましょう。
当記事では子供用自転車ヘルメットの選び方と人気のおすすめアイテムを紹介します。
子供のヘルメット着用は努力義務
道路交通法改正により、幼児および児童(13歳未満)に対するヘルメットの着用努力義務が施行されました(道路交通法 第63条の10)。
これにより保護者の方がお子様を自転車に同乗させる、もしくは子供自身が自転車を運転する際、ヘルメットを着用するように努めなければならなくなりました。
但し、これはいわゆる努力義務の為、違反による罰金はありません。ヘルメット未着用が原因で警察に捕まったりすることもありません。
しかしこれは考えてみればおかしなことです。原付きやバイクはヘルメットの着用が義務付けられているにもかかわらず、同じく車道を走行することが許されている自転車ではヘルメットは着用しなくてもいいんです。
実際に車道を走るかどうかは別としても、そこそこのスピードを出すことができる自転車で転倒した時の衝撃は想像以上なものになります。
法律どうこうという問題ではなく、自分と大切な子供の命を守るという意味でもヘルメットの着用は必須でしょう。
子供が嫌がるという場合もあるかもしれませんが、それでも大切な子供の命の事を考えるとヘルメットを着用させるのはもはや親の義務です。
大好きなキャラクターのシールを貼るとか子供が気に入りそうなデザインの物を選ぶなど工夫してかぶらせましょう。
ヘルメットさえかぶっていれば助かったかもしれない命
自転車のヘルメットはアスファルトに打ちつけられるような衝撃を15分の1に低減してくれると言われています。
冒頭で紹介した64%の人はヘルメットさえかぶっていれば死ななくても良かった可能性があります。ヘルメット1つで約400人の方が命を落とさずに済んでいたのかもしれないのです。
自転車事故にあって命までは落とさなかったとしても、頭部・脳の損傷というのは残りの人生において大きな障害をもたらすことも多いです。
半身不随になったり、言語障害がでたりと重篤な結果も考えられます。大変なのはいずれの場合もリハビリなど回復に大きな努力と時間を要することになります。
腕や足が折れたとしても数ヶ月もすれば治るかもしれませんが、頭・脳の障害は話が違ってきます。
あとで後悔しない子供用ヘルメットの選び方
ヘルメットと一言で言ってもいろんな種類の物が販売されています。子供用ヘルメットを選ぶ際に必ず注目すべき2つのポイントを紹介します。それは
- 頭のサイズを確認する
- 安全基準を満たしたものを選ぶ
の2つです。この2点だけ注意して選んでおけば後で失敗したと後悔することはありません。
1.頭のサイズを確認する
まず大切なのは子供の頭のサイズを確認してサイズの合うものを選ぶことです。「子供はすぐ大きくなるから」と言ってあまりにも大きすぎるのはダメです。
緩すぎてダブダブなものは万が一転倒したはずみで脱げてしまうこともありえます。それではヘルメット着用の意味がありません。
ヘルメットにはアジャスターとあごひもがついているので前後グラグラしない程度まで締めてちょうどフィットするものが良いです。
また個人個人で頭の形も少しづつ違います。同じメーカーの物でも、微妙に形状が違ってくることもあるので、可能であれば実際にお店で試着してみることをお勧めします。
またヘルメットは日々使用しているうちに保護する部分が劣化していたりパーツがゆるくなっていることもありえます。1~3歳、4~6歳では頭の大きさはかなり違っても来るので2年に一度のペースで買い換えるものおすすめです。
2.安全基準を満たしたものを選ぶ
安全基準に適合し、賠償措置のある「SGマーク」がついたものを選びましょう。
SGマーク付きヘルメットなら品質に問題はないと考えて良いです。
SGマークとは「消費生活製品安全法」という法律のもと、消費者の代表・製造/輸入業者の代表・学識経験者が集まって決めた安全基準を満たした製品のみが表示することができるマークです。
SGマーク付きの製品は、その製品の欠陥によって人身事故が起きてしまった場合、1億円までを限度とする対人賠償保険もついています。
- 事故発生届の受付
- 被害者の方への対応
- 事故原因調査
- 損害賠償措置
の一切をSGマークを発行している「製品安全協会」がこれに関わる諸費用も含め責任持って対応してくれます。
日本国内で製造されたヘルメットはほぼSGマークがついていますが、購入の際に確認しましょう。ちなみに日本人と欧米人の頭部の違いは思ったより違います。海外輸入品は日本人に合わないものもあるので注意が必要です。
子供用おすすめヘルメット5選
以下で紹介する子供用ヘルメットは全て厳しい品質管理のもとSGマークを取得しています。どれも信頼のおけるメーカーで購入者の使用レビュー評価が高いものをピックアップしました。ぜひ参考にされてください
1.ブリヂストン
北欧テイストのカラフルなデザインで新登場(全5色)。 外表面がハードシェルで丈夫、ムレにくいベンチレーション(通気口)付、バイザー標準装備、ぴったりフィットのサイズ調整アジャスター付 SG規格認証商品。アマゾンでのカスタマーレビューも好評価。
2.アイデス
新幹線好きのお子様に。ヘルメットの内径は日本人の頭の形状に合わせた幅広設計、あごひもにバックルを採用することにより、ワンタッチで簡単に着脱が可能、ダイヤルアジャスターの採用により、お子様の頭囲に合わせてサイズ調節、頭の小さいお子様用に厚みを増したパッドも付属、360°リフレクターテープ付等機能性も高いアイテムです。
3.XJD ヘルメット
ヘルメットだけでなくプロテクター(膝・ひじ・手の甲)なので子供乗せ自転車に乗っている時だけでなく、1人で自転車にのるときの練習時にも使えます。カラーバリエーションも豊富なので男の子・女の子でも大丈夫。
4.OGK(幼児向け)
1歳から3歳くらいまでの幼児タイプです。帽体はポリカーボネイト製のソフトシェルタイプで、衝撃吸収ライナーとの組み合わせにより軽量で首への負担も最小限となっています。サイズの微調整が可能なアジャスターダイヤル。安全かつ簡単にあごひもが着脱可能なワンタッチバックルも装備。自転車パーツでは有名なOGKの製品なので製品品質は抜群。
5.OGK(低学年向け)
同じくOGKのヘルメット。こちらは幼稚園・年長〜小学校・低学年くらい向け。衝撃吸収ライナーにABS製の丈夫なシェルを合わせた大人用と同様のしっかりとした作りとなっています。若干重量がかさみますが、ABS製のハードシェルは頑丈でママチャリ同乗時はもちろん、自分で自転車を乗り始める年齢層に最適な設定となっています。また反射シールを装備することで夕方や夜間などの周囲からの視認性にも優れます。
コメント